※1:ブリーフサイコセラピーは、精神分析や認知行動療法といった特定の限定された心理療法・精神療法のアプローチ・モデルでなく、後述するブリーフセラピーをも含めて、効果的で効率的なアプローチを希求する心理療法・精神療法の総称である(ブリーフサイコセラピー学会,1996;2004)。ブリーフサイコセラピー(Brief
Psychotherapy)は日本国内のみで通じる用語である。海外では、同様の意味でブリーフセラピー(Brief Therapy)と表記されている。日本国内でブリーフセラピーと表記する場合は、ミルトン・エリクソン(Milton H.
Erickson)に端を発する心理療法・精神療法を指し(宮田,1994)、アプローチ・モデルが限定されてしまう。ちなみに1991年に研究会として発足し、その後に学会となった日本ブリーフサイコセラピー学会(創設会長:宮田敬一)は、米国で1985年12月に開催されたEvolution of
Psychotherapy第1回会議の開催主旨と同様の理念を持って、心理療法・精神療法のアプローチの壁を取り払って立場を超えて心理療法・精神療法の特長、有効性や効果、限界について検討をしようと設立された世界最初の学術団体である。