意識と無意識の心理学


  • 担当時期:2017年度~2019年度
  • 担当機関:東洋英和女学院大学

 

意識と無意識の心理学  半期(後期) 2単位 2年次 月曜2限

  • テーマ・内 容
    • 本科目では、心理学が成立する過程の中でどのように意識と無意識を取り上げてきたのか、主に日本語による文献から講義形式に演習を交えて学びます。
    • 科目全体を通して、心理学の歴史(心理学史)の特徴やトピックを紹介・解説します。
      • 第11回、12回、14回の授業では特に臨床心理学における各トピックと関連づけます。
    • 本科目は、心理学を学んでいく方への入門に位置づけています。
    • 講義の中で受講者が考えたことを受講生同士で話し合う時間を持ったり、視聴覚教材を使用する事で受講者に理解を促します。
  • 到達目標
  1. 心理学が成立する過程について知り、基本とされる知識を習得し、説明できる。
  2. 人間理解のために特に心理学の歴史的な視点から現象や推移について考え、文章で説明する事ができる。
  3. 本科目を通じて、受講者が心理学の中の意識と無意識という人間理解の枠組みを持って、文章等で人間の行動などを適切に表現することができる。
  • 学習内容
  1.  心理学という学問体系の中での意識と無意識の変遷について学んでいく。
  2. 教科書や参考資料を活用しながら解説を受けながら、討議を通して学ぶ。
  •   授業時間外の学習(予習復習)
    • 各授業毎に記載するので下記の「授業計画」を参照のこと。
    • 授業内で指示される事前の課題や宿題は必ず準備してくること。
    • 大レポートを第13回で作成してもらうので、準備をして授業中に完成させること。
    • 大レポートの準備のために授業時間外に念入りな準備を行う必要がある。
  • 成績評価の方法・基準
    • 授業への参加の積極度、提出物、授業内での態度・発言などが対象範囲となる。
    • 具体的には①各回の課題、②大レポート、などにより評価する。
    • 評価の方法:①学習態度60%、②大レポート40%
    • 評価の基準:

①全体的な基準の目安としては、到達目標をどれだけ達成したか。

②学習態度は、授業毎に課す課題について記述内容が講義内容に則しているか。

③大レポートは、アカデミック・ライティングの形式に従っているか。

  • 履修者への要望
    • 受け身な姿勢で知識を単に受け取るのではなく、能動的な姿勢で知識を求めて吸収することを期待します。
    • 遅刻や無断欠席は厳禁です。
    • 講義中に、教員が意見を求めますので発言を積極的にしてください。
    • 上記授業計画は予定であり、具体的な授業スケジュール等は初回授業時に配布します。
    • 初回授業は指定されたクラスに必ず出席してください。 
  • 履修条件(人数制限・抽選等)
    • 心理学の基礎的な知識を有すること。
    • 心理学に関する科目(心理学概論など)について既に単位を取得していることが望ましい。
  • 教科書
  • 参考書
    • ボールズ・R・C 心理学物語-テーマの歴史- 富田達彦 訳(2004) 北大路書房.
    • エレンベルガー,H.F.無意識の発見 力動精神医学発達史 木村敏・中井久夫監訳 (1980) 弘文堂.
    • ライスマン・J・M 1976 臨床心理学の歴史 茨木俊夫 訳(1982) 誠信書房.
    • アリストテレス 桑子敏雄 訳(1999) 心とは何か 講談社学術文庫.〈Aristoteles De Anima(Peri Psyches)〉
    • ヴント・W. 1921 体験と認識-ヴィルヘルム・ヴント自伝- 川村宣元・石田幸平 訳(2002) 東北大学出版会
  •  参考URL

上記は、担当教員が開設している

  •  備考
    • 大レポート課題
      • 大テーマタイトル:私が最も興味・関心をもった心理学者や心理学に影響を与えた人物や事象について特徴・定義などを紹介し、その理由を述べる。
      • 各自が小テーマ(タイトル)を設定して記載すること。
      • 本文の分量は1,200文字程度とする(文献は含めない)。
      • 資料(ノートや文献)の持ち込みや下書きメモの持ち込み可能。
        • ただし授業中は携帯電話や通信機器の使用は不可(つまりインターネットでの検索は許可しない)。
      • 必ず「小見出し(例えば、興味・関心を持ったこと、理由)」をつけること。
      • 必ず引用文献・参考文献の書誌情報を複数明記すること(最大10つまで)。
      • 専門書や論文を用いることが望ましい(WEBや講義資料は極力控える)。
        • ただし教科書や講義資料は、文献に含めてもカウントしない。教科書・講義資料以外の文献を使用すること。
      • またWEBからの引用は、書籍と比較して評価を低くする。
      • 印刷・出版された文献を優先すること。
      • 必ずアカデミックライティングに則った記述をすること。
      • レポート執筆は、第13回の講義中とする。 
  • 授業計画
    • 第1回:オリエンテーション(意識と無意識の心理学の進め方について)と意識と無意識とは何か〈 / 〉
    • 本科目の運営の仕方について
    • 科目担当者の自己紹介
    • 意識や無意識とは

※大レポートは第13回の講義中に手書きで執筆してもらう(第13回の授業内容ならびに備考欄参照)。

  • 【運営の仕方】講義と演習
  • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
  • 【課題】なし
  • 【予習】本科目を受講する目的をまとめておく。心理学に関する書籍(特に指定しない)を読んで、意識と無意識(定義と特徴)について知識を得てくる
  • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく

※「大レポート」については、備考欄に掲載してある。

    • 第2回:意識とは何だろう〈 / 〉
    • 「意識変容の人類学」を視聴する
      • 【運営の仕方】講義と演習・討論
      • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
      • 【課題】なし
      • 【予習】これまで講読した心理学の概説書(指定しない)を読んでおく
      • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく 
    • 第3回:心理学の起源〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.1(目次)-24を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第4回:近代心理学史概説〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.25-58を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第5回:ヨーロッパ心理学の起源〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.60-88を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第6回:プシュケーとプネウマ〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.89-116を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第7回:実験心理学の成立(1)〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.118-144を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第8回:実験心理学の成立(2)〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.144-182を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第9回:民族心理学の行方(1)〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.182-209を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第10回:民族心理学の行方(2)〈 / 〉
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】なし
    • 【予習】教科書pp.209-250を読んでおく
    • 【復習】授業中に得た知識などを振り返ってまとめておく
    • 第11回:臨床心理学からみた心理学史(1)〈 / 〉
    • 第12回:臨床心理学からみた心理学史(2)〈 / 〉
    • 第13回:◎大レポート課題作成〈 / 〉
    • 【運営の仕方】レポート執筆の時間に充てる
    • 【提出物】大レポートとミニットペーパーを講義中に課す
    • 【課題】大レポートの詳細は、備考欄参照のこと
    • 【予習】持ち込み可能な資料や下書きメモを準備すること
    • 【復習】心理学を学ぶ場合、どのような知識を深めたいのかを考えておくこと
    • 第14回:臨床心理学からみた心理学史(3)〈 / 〉
    • 第15回:まとめ〈 / 〉
    • 意識と無意識の心理学を振り返る
      • 【運営の仕方】講義
      • 【提出物】ミニットペーパーを講義中に課す
      • 【課題】なし
      • 【予習】「意識と無意識の心理学」で学習したことを振り返っておく。疑問点や質問を用意しておく
      • 【復習】心理学史を取り上げた書籍を読んで、知識の体系化を図る