臨床心理基礎実習 月曜6限 2単位 1年次
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英文科目名:Practical Training in Clinical Psychology (Basic Course)
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担当教員(分担) :長谷川 明弘
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テーマ・内 容
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- 様々な心理臨床領域に関する基礎的技法を身につける。
- 臨床心理面接の基本となる理論背景を説明した後、ロールプレイを中心にして基本技能の習得を目指す。
- 必要に応じて、応用的な面接法を視聴覚教材などを使用するなどして紹介し、受講者は体験的に学ぶ機会を持つことがある。
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到達目標
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面接の際の自らの応答における言語面ならびに非言語面の特徴を知り、説明することができる。
- 面接相手を適切に観察することができる。
- 面接相手が話しやすい応答や雰囲気を作り上げることができる。
- 面接相手を理解するための適切な応答ができる。
- 面接相手に面接の構造(時間・空間・料金等)を適切に説明することができる。
- 臨床心理面接における倫理的な配慮事項について理解し、説明ができる。
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成績評価の方法・基準
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- ①学習態度30%、②成果発表40%、③レポート30%
- 評価の基準:
①全体的な基準の目安としては、到達目標をどれだけ達成したか
②学習態度は、授業毎に課す課題について記述内容が講義内容に則しているか。
③成果発表は、成果発表は、ロールプレイや討議を通じて、受講者自身の意見・考えを伝達するだけでなく他の受講者の意見や考えに対して広く開かれた姿勢で向き合う態度でいられたか。
④レポートは、アカデミック・ライティングの形式に従っているか。
※上記に示した評価の方法と基準は、長谷川の担当部分に限定される。他の担当教員と協議の上、総合的な評価が行われ、最終的な成績が算出されることに留意して欲しい。
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要望・注意
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- 授業内で指示される事前の課題や宿題は必ず準備してくること。
- 個人的な話題を取り上げたロールプレイを行ったグループは、講義中のグループ内で収め、授業外では内容を口外しないこと。むしろ個人的内容を取り上げないことが望ましい。
- ロールプレイで取り上げる題材をあらかじめ考えて望むこと。
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教科書
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- 大谷彰 (2019) プロカウンセラーが教える対人支援術-心理・医療・福祉のための実践メソッド 金剛出版
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参考資料:
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参考URL
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備考
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- 臨床心理士資格試験受験のための必須科目となっている。
- 篠原道夫・福田周・前川美行・長谷川明弘が,通年を分担して担当する。それぞれの担当授業をすべて履修しなければならない。
- 体験的に学ぶために、学外の実習機関を含め、出席は必須である。
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授業計画
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- 第1回:オリエンテーション〈 / 〉
- 第2回:観察技法+傾聴技法(明確化・感情反映)〈 / 〉
- 第3回:傾聴技法(言い換え・要約)〈 / 〉
- 第4回:学内実習振り返り(1)〈 / 〉
- 第5回:学内実習振り返り(2)〈 / 〉
- 第6回:活動技法(探索)〈 / 〉
- 第7回:活動技法(矛盾提示)〈 / 〉
- 第8回:活動技法(解釈)〈 / 〉
- 第9回:活動技法(情報提供)〈 / 〉
- 第10回:その他の技法〈 / 〉
- 第11回:ロールプレイ(1)〈 / 〉
- 第12回:ロールプレイ(2)〈 / 〉
- 第13回:ロールプレイ(3)+大レポート提出〈 / 〉※大レポート課題は下記参照
- 第14回:ロールプレイ(4)〈 / 〉
- 第15回:総括
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大レポート課題提示
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- 大テーマタイトル:心理療法やカウンセリングにおける「基礎技能」について整理し、自らの応答の特徴(言語面や非言語面)と照らし合わせながら考察せよ。
- 各自が小テーマ(タイトル)を設定して記載すること。
- フォーマット 用紙:A4、余白:上下左右各20mm、フォントサイズ:10.5ポイント、文字数行数:40字×35行。文末に文字数を()をつけて記すこと
- 表紙には、タイトル、氏名、学籍番号、担当教員名、提出日を明記すること
- 本文の分量は2,000文字程度とする。
- 構成は、小見出しをつけること。必ず文献の書誌情報を明記すること。
- 提出期限と場所は、第13回の講義中とする。
- 担当時期:2004年度~2012年度
- 担当機関:金沢工業大学大学院心理科学研究科
臨床心理基礎実習 Basic Training for Clinical Practice 通年 2単位 1年次生
- 概要:本科目は、日本臨床心理士資格認定協会大学院指定制度1種指定校のカリキュラムに則した科目である。
通年の講義の中の前半において、カウンセリングの進行過程に基づいた技能訓練(マイクロカウンセリング、援助者のための面接方略など)をした。受講者間ならびに複数の科目担当教員を交えて相談員と来談者の役割演技をビデオ記録し、受講学生と教員とでビデオを見ながら学生の応答について検討した。講義の後に受講者は面接記録レポートを提出した。各教員は、提出されたレポートに毎回コメントをつけて次回の講義までに返却した。
通年講義の後半において、学部学生に、カウンセリング体験と称してボランティアを募った。ボランティア学生には、1回から3回に限定した面接に協力してもらった。受講学生は、ボランティア学生を相手に臨床現場さながらの面接を経験した。カウンセリング体験中に、教員は面接室の外で待機し何らかの対応に備えた。受講学生の面接直後に教員は、30分程度の報告を聞き、事例記録のポイントを指摘した。その後学生は、面接記録を整理し一旦レポートとして提出し、教員が記録に沿って応答を吟味して面接指導を行った。その後、受講生と複数の科目担当教員を交えて個々の学生の提示した事例に対して事例検討という形をとって教育指導を行った。
- キーワード
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カウンセラーの基本的態度
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カウンセラーの応答分類
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クライエントへの共感
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クライエントへの応答
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クライエントへの説明
- ケースマネジメント
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教科書
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参考書
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カウンセリングテクニック入門 大谷彰 [2004]
二瓶社 ISBN : 4-86108-011-8
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マイクロカウンセリングの理論と実際 福原真知子 他 [2004]
風間書房 ISBN: 978-4759914450
学習教育目標、行動目標、評価方法、達成レベル、授業明細表については
学習支援計画書(シラバス)をご覧ください。