心理演習


  • 担当時期:2021年度と2023年度に担当(※6名の公認心理師資格を有する教員が2組に分かれて隔年で一人クラス担当)
  • 担当機関:東洋英和女学院大学

 

心理演習   半期(後期) 2単位 3年次

  • 担当教員:小坂 和子、角藤 比呂志、篠原 道夫 / 前川 美行、福田 周、長谷川 明弘  横倉 聡、小林 能成
  • テーマ・内 容
    • 公認心理師」資格のための必須科目である。
    • 心理職としての基本的な姿勢や態度、心構え、コミュニケーションを体験的に身につける。そして、保健医療、福祉、教育、司法・犯罪、産業・労働の5分野(「主要5分野」)に関して、具体的な心理支援場面において必要とされる知識・理解を修得し、さらに、それぞれの基本的な技能を体験的に学習する。
    • 特に、「心理実習」(4年前期)において、主要5分野の施設を見学する際に、利用者や関係者の方々とふれ合っていくために特に必須となる知識を深めながら、心理支援の技術の基盤をつくっていく。
    • 【実務経験】授業内容は体験的な学習が中心であり、担当教員の実務者としての心理支援・家族支援および援助活動の経験をふまえた、多様な演習課題が設定される。 
  • 到達目標
  1. 心理職にふさわしい姿勢、態度、心構えの基礎を身につける。
  2. 心理支援に必要な知識及び技能の基礎を体験的に修得する。
  3. 「心理実習」に向けて、各分野の心理支援の実際について理解を深める。
  • 学習内容
    • 次の(ア)から(オ)について、基礎的知識を理解し、各分野の具体的な場面を想定した役割演技(ロールプレイング)等の体験学習を行う。また、各分野の心理支援の実際について、事例検討形式で学ぶ。

(ア)心理に関する支援を要する者等に関する以下の知識及び技能の修得。
  (1)コミュニケーション(2)心理検査(3)心理面接(4)地域支援
(イ)心理に関する支援を要する者等の理解とニーズの把握及び支援計画の作成
(ウ)心理に関する支援を要する者の現実生活を視野に入れたチームアプローチ。
(エ)多職種連携及び地域連携
(オ)公認心理師としての職業倫理及び法的義務への理解

  •   授業時間外の学習(予習復習)
    • 事前に各テーマについて十分な予習が必要である。また担当教員の指導の下で、授業時間外にもグループ活動やペアワーク等の課題がある。
  • 成績評価の方法・基準
    • 担当教員ごとに課題が与えられる。成績は、課題・レポート及び演習への参加状況を総合的に評価する。
    • 「心理演習課題レポート」は毎回課される。※期限は講義中に別途指示
    • なお、欠席・遅刻・早退は原則として認められない。 
  • 履修者への要望
    • 授業計画にあるように、毎回体験的な内容を含んでおり、出席が原則である。そして、積極的な態度での参加が求められる。グループ活動やペアワーク、ディスカッションなどの課題では、お互いに協力し合って充実した活動となるよう努力してほしい。
    • なお、このメンバーで4年次の「心理実習」が行われるので、お互いの交流もふかめていってもらいたい。 
  • 教科書
    • 金井篤子・永田雅子 編 (2015)臨床心理学実践の基礎その2-心理面接の基礎から臨床実践まで-心の専門家養成講座② ナカニシヤ出版 ISBN:9784779509834 本体価格:本体2,800円+税
    • 資料および必要に応じて担当教員が指示する。
  • 参考書
    • 森田美弥子・金子一史 編(2014) 臨床心理学実践の基礎その1-基本的姿勢からインテーク面接まで -心の専門家養成講座① ナカニシヤ出版 ISBN:9784779508738
    • 松本真理子・森田美弥子 編(2018)心理アセスメント-心理検査のミニマム・エッセンス-心の専門家養成講座③ ナカニシヤ出版 ISBN:9784779511158
    • 「臨床心理学」編集委員会(編) (2018)臨床心理学「公認心理師のための職場地図」,106,第18巻第4号 金剛出版ISSN:1345-9171
    • 随時教員が資料を配付したり、情報を提供する
  • 備考
    • 3つの条件を満たす必要がある。

1)人間科学科心理科学専攻。

2)「公認心理師の職責」「心理学概論Ⅰ」「臨床心理学概論」「関係行政論」「精神疾患とその治療」の全科目、および、「福祉心理学」「教育・学校心理学」「司法・犯罪心理学」「産業・組織心理学」「健康・医療心理学」の中から一科目選択して履修していること(履修中を含む)

3)「演習実習カード」の提出。

    • 人間科学科の事前登録科目説明会に出席の上で、事前登録を行っていない場合は、「心理演習実習窓口」にメールをして個別相談すること。
    • 第1回授業で、「演習実習カード」(本登録用)を提出する。
  • 授業計画
    • 第1回:<全体会>オリエンテーション〈 / 〉
      • 「心理演習」の進め方について説明する
      • 【運営の仕方】講義と演習
      • 【配付物】「演習実習の手引_演習編」「演習実習カード」「履修科目アンケート」「授業計画」「心理演習課題レポート」など。
      • 【提出物】「演習実習カード」など、諸書類の提出。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】本科目を受講する目的をまとめておく。
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】「①アセスメント」「**心理面接」「⑨コミュニケーション」「⑪援助的コミュニケーション」「⑲応答技法」「⑳声、呼吸、姿勢」「⑰アセスメントの実際」など。 
    • 第2回:心理支援の実際(1)<基本的姿勢と心理面接の基礎>〈 / 〉
      • 心理支援の実際(1) コミュニケーション/ラポール、インテーク面接について
      • 【運営の仕方】講義と演習
      • 【使用資料】第1回で配布した資料を持参すること。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】コミュニケーションなどについて知識を得る。教科書pp.3-20を読んでおく。第1回で配布した資料
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。配付物は次回も使用する。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】「⑪スキル」「⑫技法を取り巻く基礎概念」「⑬聴き方の基礎」「**遊戯療法」「⑩スクイグル」「⑱マインドフルに聴く」など。
    • 3回:心理支援の実際(2)言語面接について、非言語面接について〈 / 〉
      • 言語面接と非言語面接について解説する
      • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ〈傾聴のワーク〉)
      • 【使用資料】第2回で配布した資料を持参すること。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】言語面接と非言語面接について知識を得る。教科書pp.33-47,49-73を読んでおく。第2回で配布した資料
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】「105ブループリント」「106精神症状リスト」「107予診のとり方」「108 軽度の意識障害の診かた」「114医療・保健領域」 
    • 第4回:医療保健分野(1)<主要5分野 心理支援の実際>精神科における心理支援について+臨床の場〈 / 〉
      • 医療保健分野における心理支援(1)について解説する
      • 【運営の仕方】講義と演習
      • 【使用資料】第3回で配布した資料を持参すること。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】臨床の場、精神科における心理支援について知識を得る。教科書pp.115-132を読んでおく。第3回で配布した資料
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】「109高齢者(老人期)の心理面接」「110 高齢者支援」「111 事例 高齢者と家族」「**老人と家族」など。
    • 第5回:医療保健分野(2)<主要5分野 心理支援の実際>「高齢者」への心理支援について〈 / 〉
      • 医療保健分野における心理支援(2)について解説する
      • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
      • 【使用資料】第3、4回で配布した資料を持参すること。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】高齢者への心理支援について知識を得る。教科書pp.115-132を読んでおく。第4回の配布物を読んでおく。
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】「112  遊戯療法」
    • 第6回:医療保健分野(3)<主要5分野 心理支援の実際>児童精神科における心理支援について〈 / 〉
      • 医療保健分野における心理支援(3)について解説する
      • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
      • 【使用資料】第3、4、5回で配布した資料を持参すること。
      • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
      • 【予習】児童精神科における心理支援について知識を得る。教科書pp.115-132を読んでおく。第5回の配布物を読んでおく。
      • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
      • 【次回用配付物(各クラス毎)】なし
  • 第7回:医療保健分野(4)<主要5分野 心理支援の実際>小児科における心理支援について・医療保健領域のまとめ〈 / 〉
    • 医療保健分野における心理支援(4)について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【使用資料】第3、4、5、6回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】小児科で働く心理職、医療・保健領域における心理支援について知識を得る。教科書pp.115-132を読んでおく。第4回から第6回までの配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「113現場地図総論」「119現場地図」「118福祉領域」※第9回でも使用する。
  • 第8回:福祉分野(1)<主要5分野 心理支援の実際>「子ども」への心理支援について+心理職が活躍する領域〈 / 〉
    • 福祉分野における心理支援(1)について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
    • 【使用資料】第7回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】公認心理師が活躍する領域と、福祉分野(子ども)における心理支援について知識を得る。教科書pp.144-149を読んでおく。第7回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「⑮2 福祉分野_事例」
  • 第9回:福祉分野(2)<主要5分野 心理支援の実際>「成人」への心理支援について+事例検討の方法〈 / 〉
    • 福祉分野における心理支援(2)について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習
    • 【使用資料】第7、8回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】事例検討の方法と福祉分野(成人)における心理支援について知識を得る。教科書pp.21-32ならびにpp.144-149を読んでおく。第8回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「115学校・教育領域」「⑧領域別心理アセスメント実践」など。
  • 第10回:教育分野(1)<主要5分野 心理支援の実際>学校内における心理支援について+領域別心理アセスメント〈 / 〉
    • 教育分野における心理支援(1)について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
    • 【使用資料】第9回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】教育分野(学内)における心理支援と領域別心理アセスメントについて知識を得る。教科書pp.132-144を読んでおく。第9回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「⑯3 教育分野_事例」など。
  • 第11回:教育分野(2)<主要5分野 心理支援の実際>教育相談機関における心理支援について〈 / 〉
    • 教育分野における心理支援(2)について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
    • 【使用資料】第9、10回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】教育分野(学外)における心理支援について知識を得る。教科書pp.132-144を読んでおく。第10回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「117産業・組織領域」など。
  • 第12回:産業・労働分野<主要5分野 心理支援の実際>「働く」ことに関連した心理支援について〈 / 〉
    • 産業・労働分野における心理支援について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
    • 【使用資料】第11回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】産業 ・労働分野における心理支援について知識を得る。教科書pp.149-154を読んでおく。第11回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】「116司法・矯正領域」
  • 第13回:司法・産業分野<主要5分野 心理支援の実際>「反社会的行動」に関連した心理支援について〈 / 〉
    • 司法・矯正分野における心理支援について解説する
    • 【運営の仕方】講義と演習(ロールプレイ・事例検討・アセスメント)
    • 【使用資料】第12回で配布した資料を持参すること。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】司法・犯罪分野における心理支援について知識を得る。第12回の配布物を読んでおく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
    • 【次回用配付物(各クラス毎)】なし
  • 第14回:<全体会>「心理実習」にむけて~学外実習の実際について〈 / 〉
    • 「心理実習」に関する講義に向けて説明する
    • 【運営の仕方】講義と演習(グループ討議)
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】「心理演習」と連動している「心理実習」について知る。公認心理師資格科目について整理しておく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。
  • 第15回:<全体会>まとめ~「心理演習」を振り返る・到達目標の確認〈 / 〉
    • 「心理演習」を受講した振り返りを行う
    • 【運営の仕方】講義と演習(プレゼンテーションとグループ討議)
    • 【配付物】「心理演習」ふりかえりと感想」など。
    • 【課題】内容と期限は講義中に指示する。
    • 【予習】心理演習を受講して学習したことを振り返っておく。
    • 【復習】授業中に得た知識と体験などを振り返ってまとめておく。教科書と配布物を読んでおく。※課題を指定された期限までに提出すること。