心理学と心理的支援「家族療法」「ブリーフセピー」


  • 一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟(編) 2021
    • 最新 社会福祉士養成講座/精神保健福祉士養成講座 2 心理学と心理的支援
    • 東京・中央法規.2021 年2月1日発行(全248頁)
      • 第5章心理学の理論を基礎としたアセスメントと支援の基本
      • 第3節心理療法におけるアセスメントと介入技法の概要
    • 長谷川明弘 家族療法, pp180-181.
    • 長谷川明弘 ブリーフセラピー, pp182-183.

 

  •  家族療法は20世紀初頭に始まり、1950年前後以降に様々な考え方が出現して現代に至る。当時に主流となっていた個人を対象とする精神分析の理論では、家族と会うことは禁忌な行為であったが、現場の支援の必要性から家族と会う臨床家が存在していたことが背景にある。心理臨床家が個人単位で考えるのに対比して、ソーシャルワーカーが家族をひとつの単位「全体としての家族family as a whole」と考えていたのが大きいと言われている。1960年代後半になると家族をひとつの体系つまり「システム」として捉えることが主流になり、現在ではシステム論的アプローチやシステムズアプローチと呼ばれている。

 

  • ブリーフセラピーは、何年にも及ぶことが多い心理療法のやり方を見直して現実的な生活の中で少しでも短い期間で支援を終え、利用者が自立して日々を過ごすことを支援する立ち位置で専門職が関わっていく。ブリーフセラピーは、催眠療法家であったミルトン・エリクソンの実践と文化人類学者であるグレゴリー・ベイトソンの認識論に影響を受けた実践家が、できる限り短い期間で成果を生み出そうと効果的で効率的なアプローチを希求して生まれた心理療法である。家族療法にも含まれている戦略派、MRI(Mental Research Institute)、そしてソリューション・フォーカスト・アプローチ(Solution Focused Approach:SFA)がブリーフセラピーの中の代表的なモデルと言われている。

 

  • 総括編集委員(五十音順):中谷陽明、松本すみ子
  • 編集委員(五十音順):勝又陽太郎、内藤佳津雄、藤岡孝志
  • 執筆者および執筆分担(五十音順):相澤裕紀、安斉順子、宇野耕司、遠藤利彦、勝又陽太郎、加藤尚子、北村世都、志村ゆず、下垣光、重橋史朗、白川真裕、田中恒彦、内藤佳津雄、野口代、野崎瑞樹、長谷川明弘、針塚進、平井正三、藤岡孝志、望月正哉、横山由香里

▶備考:内容については、書籍を購入したり図書館で借りて頂ければ幸いです。